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気になる口臭の原因と対策について Blog

歯科医 永田 さやか (ながた さやか)
スカイ&ガーデン デンタルオフィス 院長

気になる口臭の原因と対策について

新型コロナウイルス感染症の蔓延によってマスクの着用が必須となる中、口臭が気になる、という方が増加しています。

マスクをしていると、呼気(自分が吐いた息)がマスク内に留まり、鼻腔から再度吸入されて、臭いを感じやすいからです。また、長引く自粛生活によってストレスが溜まっていることも、影響していると考えられます。

気になる口臭の原因って?

口臭の原因は大きく分けて5つあります。生理的口臭、飲食物による口臭、ストレスによる口臭、心理的口臭、そして病的口臭です。

生理的口臭

生理的口臭は、誰にでもある口臭で、起床時や緊張時に起こることが多く、身体のコンディションによって、起きたり、起きなかったりします。通常人を不快にさせるほど強くはなく、時間とともに解消されていきます。

飲食物による口臭

飲食物による口臭は、ご想像の通り、ニンニクやネギといった匂いの強い食品や、タバコ、アルコールなどを摂取したときに起こる口臭です。防ぐには、それらの摂取を控えるか、時間が経つのを待たなければなりません。ニンニクなどの匂いを消すには、牛乳を飲むと良い、とも言われています。

緑茶などのカテキンを含むものも良いとされていますが、飲みすぎると利尿作用が働き、水分を失ってしまうことで唾液が少なくなり、逆に口臭がきつくなってしまうこともあるので、注意が必要です。一刻も早く口臭を消したい場合は、歯磨きなどで原因物質を口の中から取り除き、ガムを噛むなどして唾液をたくさん出すと良いでしょう。

ストレスによる口臭

ストレスによる口臭も、少し解消方法が似ています。ストレスがたまると自律神経のうち、交感神経という身体を興奮させるような神経が優位になり、さらさらとした唾液が少なくなり、ねばねばした唾液が出やすくなります。

そのため、口の中が乾きやすく、口臭を感じやすくなるのです。そのため、ガムを噛んだり、唾液腺マッサージをするなど、さらさらした唾液をたくさん出せるようにすることが大切です。

心理的口臭

心理的口臭は、他の口臭とはことなり、本当は口臭がないのに、あると思い込むことによって感じられる口臭です。

例えば、会話している相手が鼻を触ったり、顔をしかめるような仕草をすると、「もしかして、臭ってる?」と不安になる方も多いのではないでしょうか?

人間は不思議なもので、思い込みによって実際には口臭がないにもかかわらず、脳が口臭を感じるようになってしまうのです。

心理的口臭を防ぐには、思い込みを解消する必要があります。歯科医院を受診して、口臭検査を行ったり、歯科医師から口臭がないときちんと説明を受けることで、心配な気持ちが減少し、思い込みを解消することができるでしょう。

病的口臭

さて、問題なのは病的口臭です。病的口臭は原因を取り除かなくては解決しません。病的口臭も原因はいくつかに別れます。呼吸器系、消化器系、耳鼻咽喉系の疾患を患っていると、お肉が腐ったような臭いがします。

糖尿病がひどい場合はアセトン臭という特有の臭いがしますし、肝臓に異常がある場合はアンモニア臭が感じられることもあります。このような場合は原因疾患の特定と治療が必要ですが、その割合は低いと考えられます。

口臭の原因は歯周病!?

口臭の原因で多いのは歯周病や虫歯などの歯科疾患や磨き残しです。歯周病は歯周病菌が増殖して歯肉に炎症を起こしたり、歯を支える骨を溶かす病気です。歯周病が進行し、歯周ポケットという歯と歯茎の境目の隙間が深くなるとそこで細菌が増殖し、口臭の原因を作り出します。

歯周病がある方は、ブラッシングがうまくできていないことも多く、磨き残した食物が発酵して悪臭を放っている場合もあります。

また、虫歯があると、穴があいた部分で細菌が増殖し、口臭の原因になっていることもあります。歯科医院に定期的に通っていない場合は、虫歯や歯周病が気付かないうちに進行して口臭が現れている可能性もあります。

当院では、口臭だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性のある虫歯や歯周病をしっかりと治療し、患者様のライフスタイルやお口の環境に合わせた定期検診をご案内しています。磨き残しが口臭の原因になっている方に対しては、適切なブラッシング方法の指導も可能です。

また、口臭が気になる方に関しては、お口の中の状態を拝見して、原因を突き止めることもできます。唾液が出やすくなる唾液腺マッサージの方法などもお伝えしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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