セラミックは保険外治療となるので安いお買い物ではなく、できれば「長く使いたい」と考えている方が多いでしょう。今回はセラミックの寿命はどれくらいなのかをふまえて、セラミックの詰め物・被せ物を長持ちさせる方法もお伝えします。
セラミックの寿命は?
銀歯やレジンなどと比べると、セラミックは長持ちする素材です。なぜなら、汚れがつきにくく、精度が高い分歯にしっかりとフィットして虫歯になりにくいからです。
しかし、セラミックは人工物であるため、日々の飲食や口腔状態により少しずつ劣化していきます。とはいえ、セラミック自体に寿命があるわけではないためメンテナンス次第では平均寿命以上使うこともできますが、一生モノとは言い切れません。
寿命はセラミックの種類によって違う
セラミックの種類はさまざまであり、歯科医院によって扱っているセラミックも異なります。下記は、種類別にみたセラミックの一般的な寿命です。
・ハイブリッドセラミック:約5年
・メタルボンド:約7年
・オールセラミック:約7〜10年
・e-max:約7〜10年
・ジルコニアセラミック:約7〜10年
セラミックは、種類によって衝撃への耐久性が異なります。耐久性に優れているのはニケイ酸リチウムガラスを主成分にする「e-max」と、人工ダイヤモンドと呼ばれるほどに強度が強いジルコニアを用いた「ジルコニアセラミック」です。オールセラミックの寿命はこの2つとほぼ同等ですが衝撃への耐久性が弱く、それゆえに主に前歯に使用されることが多いセラミックです。
あくまで寿命は目安であり、人によっては10年、20年と長持ちする場合もあります。
セラミックの寿命が短くなってしまう原因
セラミックの寿命を縮めてしまう原因には、主に次の4つが挙げられます。
歯ぎしり・食いしばり
歯をくいしばってしまう、睡眠中に歯ぎしりしてしまうクセがあると歯に過剰な負荷がかかり、セラミックが欠けたり、割れたりしてしまいます。これはセラミック歯に限らず、天然歯にも同様です。歯ぎしり・食いしばりはセラミックの寿命を縮めてしまうだけでなく、顎関節症や頭痛などの原因にもなります。
噛み合わせの乱れ
噛み合わせが合っていないと偏った力が加わり、歯ぎしりや食いしばりと同じようにセラミックが欠けたり、割れたりする原因になります。また歯茎は加齢とともに下がるため、最初に噛み合わせが合っていた場合でも注意が必要です。
強い衝撃
事故や怪我などでセラミック歯に強い衝撃が加わると、欠けたり割れたりする恐れがあります。スポーツする機会が多い方は、運動中はスポーツ専用のマウスピースをつけるなどして対策しましょう。
虫歯・歯周病
虫歯や歯周病により、セラミック歯が抜けてしまう、または外さなければならない状態になります。セラミックはあくまで天然歯に詰める・被せるものなので、土台となる天然歯やそれを支える歯茎に異常があるとセラミックもだめになってしまいます。
セラミックの詰め物・被せ物を長持ちさせるには
セラミックの詰め物・被せ物を長持ちさせるには、次のポイントを意識することが大切です。
日々の口腔ケア
口腔状態により、セラミックの寿命は大きく左右します。日々の歯磨きを怠らないだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使うなど丁寧なセルフケアを行いましょう。
定期的なメンテナンス
セラミックを長持ちさせるには、歯科医院での定期的なメンテナンスも重要です。セルフケアではカバーできない汚れや歯石を除去してもらうだけでなく、噛み合わせに異常がないか、セラミックに欠け・割れがないか、虫歯や歯周病の兆候はないかなどをチェックしてもらいましょう。
マウスピースを使用する
歯ぎしりや食いしばりのクセがある方は、マウスピースを使用するのも1つの方法です。クセはすぐには治らないため、マウスピースを用いて日常的に歯ぎしりや食いしばりを抑える意識付けをする必要があります。
セラミックでお悩みの方は、ぜひスカイ&ガーデンデンタルオフィスまでお気軽にご相談ください。