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ガムピーリングをご存知ですか? Blog

歯科医 永田 さやか (ながた さやか)
スカイ&ガーデン デンタルオフィス 院長

歯科医院で行われる「ガムピーリング」という施術をご存じですか?ピーリングというと、お肌の新陳代謝を促す美容法が頭に浮かぶかもしれませんが、「ガムピーリング」は歯茎の色を明るくする「歯茎のホワイトニング」の施術です。比較的安価で手軽に行えますので、歯のホワイトニングに次いで需要がある人気のメニューです。今回は、ガムピーリングの特徴についてご紹介します。「綺麗な口元を手に入れたい」「歯茎を本来のピンク色に戻したい」という方は、ぜひご覧ください。

ガムピーリングとは

メラニン色素が沈着して黒ずんでしまった歯茎の色を本来のピンク色に回復させる処置です。歯茎の表面を火傷させる状態を作り出し、その後、新しい歯肉となる原理を用いた方法をとっています。歯のホワイトニングと同じく、口元の印象をアップさせるために効果的です。比較的安く行えて、施術後の腫れなどもほとんどありません。

ガムピーリングの種類

ガムピーリングには、以下の3つの方法があります。中でも、最も簡単に行えて効果的なのは薬剤も用いた除去法です。

  • 薬剤除去
  • レーザー除去
  • 外科的除去

ガムピーリングの効果

ガムピーリングは、歯茎をはじめ、あらゆる面で効果を発揮します。

  • 歯茎の黒ずみが改善する
  • 歯茎の色が明るくなる
  • 歯周病予防に効果が期待できる
  • 笑った時の口元の印象が明るくなる

ガムピーリングの流れ

薬剤を使用するガムピーリングの施術についてご説明します。使用する薬剤はフェノールという成分を含んだ薬剤で、フェノールにょるタンパク変性の作用を利用し、歯茎の上皮組織を沈着しているメラニンとともに除去します。

1.術前検査

安全に施術可能か、歯周病による黒ずみではないか、などを調べるためにレントゲンや歯茎の検査で口内環境をチェックします。

2.薬剤の塗布

目立つ汚れを先に取り除き、フェノール剤を黒ずんだ部分に薬剤を塗布し、10分程度時間を置きます。その後にエタノール剤を塗って中和させます。

3.洗浄・乾燥

薬剤が中和して白濁したら、洗浄・乾燥を行います。薬剤の塗布と洗浄・乾燥を3回程度繰り返して処置が終了します。個人差はありますが、施術直後~数日間はヒリヒリした感じを覚える方もいらっしゃいます。薬剤を塗った部分は一時的に白くなりますが、1~2週間で剥がれ落ち、ピンク色の綺麗な歯茎となるでしょう。即効性があるため、大体の場合は1回の施術で効果を実感できるでしょう。

注意点

綺麗な歯茎になった後も、タバコやコーヒーなどで再び着色することがあるため、注意が必要です。また、使用する薬剤にアレルギーがある方は施術を受けられません。さらに、薬剤の影響で歯肉が退縮する可能性もあります。事前の説明をじっかり聞いてから施術を受けるようにしましょう。

ガムピーリングが
おすすめの方は?

歯茎の色を綺麗にしたい方におすすめのガムピーリングですが、特に以下に当てはまる方におすすめです。

  • 喫煙する方
  • 口呼吸や日焼けで歯茎が黒くなっている方
  • 歯のホワイトニングで歯茎の黒さが目立つようになった方
  • 金属の被せ物によって「メタルタトゥー」と呼ばれる状態になっている方

喫煙すると血流が悪くなり、タバコに含まれるニコチンの影響でメラニン色素が沈着しやすくなります。また、重症の歯周病では、膿が原因で歯茎が黒ずんで見えることがあります。まずは歯周病の治療が優先されますが、歯茎の色はガムピーリングで改善させることが可能です。

加えて、虫歯治療で金属製の被せ物を使っている方は、金属が溶け出して歯茎に沈着することがあります。これがメタルタトゥーと呼ばれる現象で、レーザー治療によるピーリングが有効です。

まとめ

ガムピーリングは、歯茎の黒ずみを改善し、ピンク色の健康的な歯茎を取り戻すための処置です。多くは薬剤によって歯茎の表面を一時的に刺激し、新しい綺麗な歯肉を再生させるという原理で行われます。ガムピーリングを行うことで、口元の印象が大きく変わり、笑顔に自信を持てるようになるでしょう。比較的手軽で、費用も抑えられる施術ですので、歯茎の黒ずみにお悩みの方はぜひご検討ください。

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