歯を白くする「ホワイトニング」は、近年人気の治療法として注目を集めています。魅力的な施術ですが、安全性を心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。以前ホワイトニングの持続期間についてご紹介しましたが、今回はホワイトニングの安全性について注目してみようと思います。
正しいホワイトニングは安全!
結論として、ホワイトニングは正しく行えば安全です。ホワイトニングでは、歯を白くする薬剤を使い、歯の汚れや着色を取り除きます。歯科医院では、歯科医師が患者様の歯の状態を確認しながら処方した薬剤を使用して施術します。正しい方法で行うホワイトニングでは、歯にダメージを与える心配はありません。
ホワイトニングで安全性が心配される理由
では、一体なぜホワイトニングの安全性が心配されるのでしょうか?「薬を使う」「歯の表面が傷つく」「痛みを感じる」「副作用が起こる可能性がある」ということを聞いて不安になり、一歩踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。確かにこれらは事実です。
しかし、歯科医院で行われるホワイトニングでは、治療法が厳密に管理されています。歯科医師でのホワイトニングは、最小限のリスクで済む、ということも知っていただきたいと思います。
ホワイトニングで注意すべきことは?
安全にホワイトニング治療を受けるために、いくつか注意すべきことがありますのでご紹介します。「歯を白くしたい、ホワイトイングをしてみたい」と思っている方は、前もって知っておくと良いでしょう。
詰め物や被せ物に効果がない
ホワイトニングは天然の歯のみに効果があるため、すでに治療済みの詰め物や被せ物は白くできません。場合によっては、ホワイトニングの後に詰め物や被せ物の色を合わせる必要が出てくるため、ホワイトニング治療開始前に歯科医師とよく相談し、計画を立てましょう。
決められた方法を守る
ホワイトニング用の薬は、適切な濃度かつ適切な時間で使用します。正しい方法で治療が行われれば、薬剤が歯の表面にあるエナメル質にダメージを与え続けることはありません。しかし、決まっている回数よりも頻回に治療する、高濃度の薬剤を長時間使用するなど、不適切な方法で行われると歯や歯茎に悪影響を与えてしまいます。
一時的な症状が起こる場合がある
ホワイトニング施術後に、冷たいものが染みるなど、一時的な知覚過敏や歯肉炎の症状が起こる可能性があります。これらは薬剤が歯肉に接触した時に起こる症状ですが、歯科医院では歯茎を保護しながら施術するため、2~3日で自然に治ります。症状が気になる時には、刺激物を避けるなどして対処しましょう。
ホワイトニングの後もケアをする
ホワイトニングした後の歯は、一時的に着色しやすい状態になっています。施術後12~24時間程度、コーヒーやカレーなどの色の濃い飲み物や食べ物は避けて下さい。また、すぐに着色したからといって、高頻度でホワイトニング施術を受けることは危険です。
安全なホワイトニングのために
続けて、安全なホワイトニングを行うためにできることをお伝えします。
実施する前に歯と歯茎をチェックする
ホワイトニングの前に、虫歯や歯周病がないかどうかを必ず確認し、もし発見されたら、まずは治療を優先させしましょう。また、歯の黄ばみ具合などによってはホワイトニング治療以外にもより適した治療法を提案されることもあります。
市販品を使う場合、使用法を確実に守る
薬局やドラッグストアで買える市販のホワイトニング製品は、歯科医院で使われるものほど強い効果はありませんが、正しく行わないと歯や歯茎を傷めることがあります。市販品を使う時は説明書をよく読み、確実に守って使用しましょう。
まとめ
ホワイトニングは、歯科医院で行えば安全な治療です。自分でできる市販のキットもありますが、自己判断で歯や歯茎の異常をチェックすることは難しいため、可能な限り歯科医院で事前にお口の中の状態を確認してもらってから治療を受けることをおすすめします。
安全にホワイトニングを行うために、施術中は歯科医師の指示をしっかり守りましょう。治療後に一時的な症状が出た場合は、適切なケアで対応してください。また、ホワイトニング後も定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。
白い歯は誰もが憧れるものですが、歯や歯茎の健康を損なってしまっては本末転倒です。ホワイトニング治療は適切な方法で、じっくり取り組んでいきましょう。