診療終了後、鈴虫が鳴いていました。夏を満喫する間もなく秋は訪れて、少し寂しい気がします。
こんにちは。スカイ&ガーデン デンタルオフィスの永田です。
先日重度の歯周病で写真の歯を抜歯しました。ブリッジの土台の歯でした。歯の根の部分にゴツゴツと付着している塊が縁下歯石です。
縁上歯石とは
「歯石」はご存知でも「縁下歯石」という言葉は初めて聞く、という方もいらっしゃるかもしれません。
歯石とは歯垢(プラーク)とだ液中に含まれるカルシウムなどが結合し、石灰化したもの。歯石は縁上歯石と縁下歯石とに分かれます。
縁上歯石(えんじょうしせき)は肉眼で確認できます。白色または黄白色で、ざらざらしていて、下顎の前歯の裏側などに沈着しやすい特徴があります。
より有害で恐ろしいのが縁下歯石(えんかしせき)です。縁下歯石は歯と歯茎の付着をはがすように歯茎の中に隠れて沈着します。
自覚症状がないからと歯石を放置すれば、咬むときに力が入らなかったり、疲れた時に歯が浮いたような感じがしてきたり、ブラッシングで出血したり、歯茎が腫れて痛みが出るようになります。最終的に歯槽骨が溶け支えを失った歯はグラグラになるのです。
抜歯した歯はブリッジの土台として長く過剰な負担に耐えてきましたが、夜も眠れないほどの痛みとひどい動揺で抜歯せざるをえなくなったのでした。
次回はこういった歯石を除去する治療方法についてお話しします。(写真の歯は当院待合室に置いてあります。)
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