前回歯石には縁上歯石と縁下歯石があることをご説明しました。
(関連記事:縁下歯石)
肉眼で確認できるのが縁上歯石、歯茎の中に隠れて沈着するのが縁下歯石でしたね。
保険診療の場合の歯石除去の順序
保険診療の場合、歯石除去の順序は決められています。
- 縁上歯石を除去し、歯茎の腫れを軽減させる
- 検査をし、腫れで隠れていた縁下歯石が見つけやすくする
- 専門の器具を使って縁下歯石を除去する
進行度が中等度くらいまでであれば、この段階で改善が認められるはずです。縁上歯石は1、2回で除去します。専門の機械を使うのでキンキンと響く感じが苦手な方もいらっしゃいますが比較的簡単に除去することが可能です。
多量の歯石が付着していると治療後一時的にしみることがあります。必要に応じて、特殊な器具を使って縁下歯石の除去を行います。
歯の数が極端に少ない場合を除いて、お口の中を数か所に分けて除去することが一般的です。歯茎の深いところに沈着している縁下歯石は除去の際痛みを伴うことがありますので麻酔をして治療にあたります。患者さんにとって歯周病の治療は何度も通院しなければならず、「煩わしい。」「早く治したい。」「少ない回数で終了したい。」というお気持ちも分かります。
しかし「検査➡治療➡検査➡治療」という流れで、組織の改善を常に評価しながら治療を進めていくのが歯周病治療の特長です。ご理解頂いた上で、受診していただきたいと思います。
(関連記事)